もともと
二つで一つだったモノなのに
一つは憂さを晴らすようにより大きく羽ばたいて
一つはその優雅な羽を自ら千切って殻に籠った
一つはそのあと限り無い空の広さという自由にに溺れて呼吸ができなくなって
一つはそのあと限りない孤独という不自由に囚われて身動きができなくなった
片方は大きくなりすぎた羽を動かす力が無くなって体が弱り
片方は無くなってしまった羽のせいで体が弱った
片方は忘れたようにして忘れずに
片方は忘れようとして忘れれずに
それからその二つがどうなったかは
次のお話。
片方は大地に戻れずに
片方は空に飛び立てずに